体は、治ろうとする。(ホメオスタシス)

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(1) 一定に保つ機能 =ホメオスタシス=

生き物には、体の中の環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向があります。

例えば、私たちの体温は、平常では36℃前後に保たれています。
ワンちゃんは38℃前後くらいですね。

それが、菌やウィルスに感染したら、それらをやっつけるために体温が上がります。

そして、やっつけ終わったらまた36℃前後に戻りますね。

また、気温が多少暑かろうが寒かろうが、それにつられて体温が上下することもありません。

こういう「常に一定に保とうとする」機能のことを「恒常性」もしくは「ホメオスタシス」と呼びます。
 

(2) 一定とは、どんな状態?

では、「一定の状態」とはどんな状態でしょうか?

これは、漢字が教えてくれます。

漢字では、体が病んだ状態を「病気」
そうじゃない状態を「元気」と書きますね。

「気」はエネルギーとか体全体の流れ、という意味です。

「気が元に戻った状態」=「元気」です。

生き物って、「元気」な状態がデフォルト(初期設定)なんです。

ホメオスタシスとは、体の中の環境を一定の状態に保ち続けようとする働きです。

だから体は、「病気」の原因が発生すると、それを元に戻そう=治ろうとします。

「免疫細胞の戦い」「いらないものの排泄」も、治ろうとするホメオスタシスの機能の1つです。
 

(3) 薬の役目

前の項でも書きましたが、「戦い」や「排泄」を止めてしまえる薬はあります。

変な例えかもしれませんが、

「吉良上野介に切りかかろうとした浅野内匠頭を、後ろから羽交い絞めにして止める家臣」

これが、お薬の役目です。

家臣が手を離したら、浅野内匠頭は結局、吉良を切りますね。

また、銃を持ったテロリストが攻めてきたとします。

そこで、効率良く敵を倒すための武器、“銃を持った人間だけを攻撃できるミサイル”を撃ち込みました。
(実際にはそんな武器はないです)

テロリストは全滅しましたが、前線で戦っていた味方や後ろで住民を守っていた警察も銃を持っていたので一緒に全滅しました。

こんな役目をする薬もあります。
 
 
・・・体は、いつも治ろうとしています。

その結果、炎症という症状が出たり、いろんなトラブルとして表れたりします。

それを薬で止めることは、果たして「治る」ことなのでしょうか?